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ブラジル人の楽器への憧れ

ブログに書きたいネタは山ほどあるのですが、また、昔のこと、思い出しちゃったので、ちょっとそのことも書いておこうと思います日本での話です


遡ること15年前。
日本に来たいと言っていたペドロをブラジルから呼び寄せました
当時はまだ結婚していなかったので、とりあえず、観光ビザでやってきました。
両親にもまだ紹介しておらず、実家に泊めることもできなかったので、外国人出稼ぎ労働者向けのボロボロアパートで半同棲生活となりました。
家賃3万、キッチン、シャワー、トイレ共同というところで、汚くてボロボロで、ペドロはよく「ファベーラの方がよっぽどいい」と言ってました。

今思うと、よくあんな所で生活してたなって思うけど、あの頃は結婚に反対された
こともあり、ただ2人一緒に普通に暮らせればどこでもいいと思ってただけでした。
いやー、若かったです。
そのときを考えたら、今では小さいことで文句ばかり言って、知らないうちに贅沢が身についてしまったんですね



そのアパートで、隣にトーマスという日系ペルー人が住んでいて、まったく日本語が
話せなかったペドロは、スペイン語を話す彼とすぐに友達になりましたそして、トーマスと共にいちばん初めについた仕事が解体業でした

朝早く、現場に向かう車に途中で拾ってもらい、みんなと仕事に行く毎日。
仕事はとてもきつそうだったけど、当時のブラジルのお給料の何倍ものお金を
もらえることで、ペドロは言葉がまったくわからない中、本当に頑張ってました



ある日、いつものように私が仕事をしていると、夕方、現場に行ってたペドロから、
私の会社に電話がありました
「今日ね、みんなと一緒に帰らないで現場に残ったの。そこから、1人で歩いて、
駅見つけたからそこにいるんだけど、迎えに来てくれる?」
「は?なんで、一緒に帰らなかったの・・・?ま、いいわ。駅名、アルファベットでも
書いてあるでしょ?なんて書いてある?」
「KA・GU・RA・ZA・KA」
「神楽坂?わかったもう少しで仕事終わるから、迎えに行くね。そこで、待っててよ」


何があったんだろう?
不安を抱えて、仕事が終わるなり、超即行で神楽坂の駅まで行くと、
ボロボロで汚い作業服姿で、ギターケースを抱え、ニッコニコご機嫌のペドロが
待っていました


「何?何?みんなに置いていかれたの?」そう聞く私の問いには答えず、
「見て!見て!このギターきれいでしょ?まだ新しいよ」と。。。
はぁ???



よく聞くとこういうことらしい。。。

この日の現場はお金持ちらしい大きなおうちで、全て処分するものばかりで、
全部を壊さなければならなかったかっこいいグランドピアノもあったんだけど、
それもハンマーなどで、ガーンッガーンッと打ち壊さなければならなかった。
それがどうにも心が痛かった。。。
現場の日本人スタッフが「全てゴミにしなきゃならないから、絶対に何1つ持って帰っちゃいけない。」と何度も繰り返していた。そこにペドロは、このギターケースを見つけた。中を開けると、きれいなギターも入ってる
。。。欲しい・・・欲しい・・・これがゴミになっちゃうなんて。。。



ということで。。。

「僕は今日ここから近い所に用事があるから、一緒に帰らない」と言って、
みんなが去った後、こっそり、そのギターをGetしてきたというわけです。
ギターはまったく弾けないけど、憧れがあったようで、本当に本当に嬉しそうでした
帰るとブラジルの国旗のシールを貼り、すっかり自分の物に。そのあと、めっちゃくちゃにジャンジャラ弾いたのはいうまでもありません

私は子供の頃、母の希望でピアノを長いこと習っていましたが、嫌いではないものの、
どちらかというとやらされてるという感じで、音楽には憧れ的な感情を持ったことは
ありませんでした。
ペドロは、何か楽器ができることに、特にギターに強い憧れを持っていたようです。


ブラジルでは、楽器に対する憧れって強いものなんですかね?
例えば、ピアノなんて、日本でのよくあるお稽古ごとの1つだけど、ブラジルでは、あまり聞かないですよね。楽器を楽しむというのは、ブラジルではまだまだお金持ちの人達のものなんでしょうね、きっと。。。


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ブラジル社会 | コメント:(6) | トラックバック:(0)2011/07/03(日)12:27

コメント:

へー、グランドピアノをぶち壊す、、、もったいないですねー。
たしかに、こちらで(小金持ち以上でなければ)日本のようにピアノを習うのも普通という事ってないですよね。
学校の音楽で覚えた程度のこともこちらではすごいと思われたり、(ここの公立学校で音楽の授業ってない、合唱の披露みたいなのはするけど、まず楽器がない。)
日本の学校って、ハーモニカ、ピアニカ、縦笛、オルガン、ピアノ、中高にもなれば吹奏楽部とか、ものすごい豊かですよね。
音符や音階、音楽の歴史や何拍子か、有名なクラシックの曲を聞いたりもするし。
私も今なら絶対ペドロさんのように、ギター隠し持ち出しします!!笑
嬉しかったでしょうねー。ブラジル国旗貼って自分仕様にしちゃうのがいかにもブラジル人ですね。

2011/07/03(日)21:55| URL | じんじん #- [ 編集]

じんじんさん、Boa tarde!

ブラジルは学校で音楽の授業ってないんですねe-441あの短い学校の時間を考えたら、やっぱり、そういうのは後回しになってしまうでしょうね。ほんと、そう考えると日本の音楽の教育は豊かだし、私達は日本の教育を受けられたのは本当に恵まれてたんですね~e-257
でも、ブラジルの人(男の人)って、口笛はすっごいうまいですよねv-414v-342それは、音楽のうちに入らないのかもしれないけど。ペドロも音痴なのに、口笛となるととても上手です。

このとき、ペドロは日本に来て1カ月程で、日本語は「ありがとう」「さようなら」と住んでいた最寄り駅の名前「新小岩」ぐらいしか知らなくて、現場に行っても、自分がどこにいるのかまったくわからない状態だったのに1人で残ったんですよ。電話もらったとき、びっくりしたし、心配しましたー。まあ、それだけ欲しかったんでしょうねv-410

Pattiinhav-521

2011/07/04(月)00:07| URL | Pattinha #- [ 編集]

ブラジル人のリズム感って凄いですよね。
街角で、缶でも椅子でも何でもパーカッションになり、いつの間
にか踊りだしていたり...

偶然ですが、僕は神楽坂に住んでいた事がほんの少しあります。

偶然ですが、今日僕はアメリカで楽器を買って持ち帰りました。
何十年も欲しかった楽器です。

2011/07/04(月)07:16| URL | bino #- [ 編集]

binoさん、Bom dia!

そうですねe-451
Classic的な音楽の見方でみてしまうと、ブラジル人って、楽器を楽しむ機会が少ないって思ったけど、ブラジルにはブラジルのリズムがあって、缶でも椅子でも、ほんと、何でもパーカッションの楽器にしてしまって、楽しんでますねe-257ブラジルにはブラジルの音楽の楽しみ方をしてるんですね
あー、そうだ、そうだ。。。v-363ブラジルの音楽。。。私ももっとブラジルの音楽を楽しんで行きたいと思います。

その後、私は神楽坂で仕事しました。忙しかったし、大変だったけど、楽しかったし、とても充実した日々でした。思い出ある町でとても好きです。日本の情緒あり、外国文化もあるとても素敵な町ですよね。

ところで、binoさん、なんの楽器買ったんですか?
聴きたいところですが。。。またお話聞かせてください。

Pattinhav-521

2011/07/04(月)21:12| URL | Pattinha #- [ 編集]

音を楽しむ天才

なんだか、じ〜んと感動して、嬉しくなりました。

言葉もわからない中、
きついお仕事をなさっていたペドロさんにとって、
嬉しくて楽しくたまらない時間だったんでしょうね。
今も持っていらっしゃるのですか?
きっと、想い出の宝物なんだろうなぁ。

音楽は、音を楽しむこと。
そういう意味においては、
ブラジルの人々はある意味、天才だと思います。
叩けば、こすれば、音の出るものは、
身の回りにいくらでもありますものね。
そうやって、
学問や知識ではない、
生活に密着したすばらしい音が生まれ、
いくら練習しても真似のできない、
あの、独特のリズム感が身につくのだと思います。

ブラジル音楽にどっぷりハマッてしまった TAMAGO でした。

2011/07/05(火)07:29| URL | TAMAGO #q8u6Mhi2 [ 編集]

なるほど!

TAMAGOさん、なるほど!目からうろこですe-317
私はブラジルの音楽も特に興味があるわけではないので、自分が日本で辿ってきた音楽の観点からしか見てませんでした。音を楽しむ!ですねe-291身近にあるもの何でも使って、音を出して楽しむんですね。確かにそうです、ペドロも。
言われてみたら、本当にそうです。あのリズム感はマネできませんね。
あ~、ブラジル音楽!私も意識して耳を傾けてみようと思いますe-287

例のギター、今回の渡伯に大事に持ってきましたe-415
15年経ってもまだ弾けないので、今はめったにケースを開けないんですが、それでも大事みたいですe-446話題にすれば、また音痴な歌と共にめちゃくちゃなギター演奏を聴かされそうなので、もう少しそっとしておこうと思います(笑)

Pattinhav-521

2011/07/05(火)11:34| URL | Pattinha #- [ 編集]

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プロフィール

Pattinha

Author:Pattinha
2010年8月、ブラジルへやってきました。カリオカの夫と5歳の娘とリオデジャネイロ州マリカ市に滞在中。
子供のころのあだながアヒルだから、Pattinha♡
口がアヒルみたいって。。。
ふん、ほっとけ

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